三菱電機ディフェンス&スペーステクノロジーズ
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プロジェクト(伊丹)

知恵と工夫で高難度の技術課題を克服し、防空システムを進化させていく

PROFILE

電子システム部
プロジェクト担当(設計エンジニア)
伊丹地区勤務

2007年入社。少年期よりものづくりが好き。社会に貢献できる製品開発ができること、労働環境が整っていることから、三菱電機ディフェンス&スペーステクノロジーズへの就職を選んだ。

日本の空を守る電子戦システムの開発

プロジェクト部門に所属、電子戦機器のシステム設計に従事しています。「電子戦」とは電磁波による軍事活動全般のことを指すのですが、私は航空機などに搭載される電子戦に関連する送受信システムの開発を担当しています。現在は、数十名のエンジニアが5年以上という長い月日をかけて開発する、航空自衛隊の輸送機向け装置の開発プロジェクトに参画中です。私はシステムの全体設計を担当しており、求められる仕様をどのようなハードウェアとソフトウェアで具現化していくかを検討する初期構想のフェーズから関わっています。

こちらで作成した設計書を防衛省や防衛装備庁などの納入先(お客様)に提案することから始まり、要求レベルと実現可能性のギャップを埋めるための交渉を重ねながら仕様を調整、仕様が固まり承認が下りたら細部設計がスタートします。シミュレート、試作、評価、改善を繰り返しながら、開発中に何度か設けられているお客様の審査というチェックポイントをクリアしていくというのが大きな流れです。

私は特にハードウェアの領域を中心に担当しており、システムを構成するサブシステムを開発するエンジニアたちと連携を取りながら、納期までの完成を目指しています。開発のポイントポイントで客先や航空自衛隊の基地、あるいは自社工場や協力会社を行ったり来たりしながら開発を進めていく形ですので、開発職の割に出張は多い方だと思います。

また、装置の納入・実装後は、継続的な運用のための保守・メンテナンスが重要になります。私たちが開発する機器は、同じものが世界に二つとない一点ものですから、各ユニットの正常・異常の評価を行う整備用器材などもセットで用意しなければなりません。お客様が望む仕様を満たすシステム全体の構想・設計から、システムを構成するサブシステムの各ユニット類の設計開発、そして整備用器材の設計開発なども含めたパッケージを開発する大規模なプロジェクトです。

既存技術と先進技術を織り交ぜ、信頼性と高性能を両立

電子戦にまつわる技術は世界中で開発競争が繰り返されている分野ですから、常により高度な製品開発が求められます。しかしその一方で航空機内は非常に狭く、ジェネレーターの出力も限られているため、設計自由度の低さにはいつも頭を悩まされています。予算内で低消費電力化とともに積載性を高めるコンパクト化を実現しつつ、高い性能を実現する設計というのはやはり一筋縄ではいきません。

日進月歩で進化する電子デバイスの最新情報に常にアンテナを張るなど、日頃からこうした技術的課題を解決するためのシーズを集めることも私たちの仕事の一つです。取引のある商社経由でカタログ外情報を収集したり、特に技術的優位性を持つ海外の半導体製品を積極的に試してみたりしながら、さまざまなオーダーに対応できる力を蓄えておく必要があります。

また、仮にこうした技術的課題をクリアできたとしても、信頼性が担保できなければ意味がありません。過度な刷新による未知の不具合が発生するリスクを念頭に置き、既存実績の踏襲と新規要素の導入を織り交ぜながら最適解を探し、実現が難しいようであれば仕様の一部変更をお客様に申し出るなど、あらゆる可能性を検討していきます。コスト面・納期面も含め「あちらを立てればこちらが立たず」というトレードオフの関係性をいかにバランスよく成立させていくか。そこが肝といえる設計職ですね。

開発期間が長いため、途中での方針変更もしょっちゅうですし、これまで誰もつくったことがないシステムをゼロからつくるわけですから、いつも「どうしたらいいんだ?」という壁にぶちあたっています。ただ、職場の風通しが良く、活発な意見交換により多様な角度からの課題解決が望める仲間たちがいますのでその点はとても心強いですね。

辛く苦しい難産であった分、お客様から高評価を受けた時の達成感は格別で、このプロジェクトならではといえる嬉しさを噛みしめています。

試験フライトで「凄いものをつくっている」ことを実感

やはり国防に関わるシステムの開発ですから、国家の安全保障に技術者として関わることができる部分は最大のやりがいです。当社が納入したシステムが新聞や専門誌、ニュースサイトなどで取り上げられる機会もあり、そうした記事を見ると自分が手がけた製品の社会的影響力を実感できます。

あとは実際に使用する現場が見られることですね。開発が進むと、航空自衛隊の航空機に開発中の装置を搭載して試験飛行を行うのですが、私も担当者として同乗することが度々あります。先日も輸送機に乗りましたが、普段乗る旅客機と違って席は硬く、決して乗り心地は良くありません。機内にはさまざまな装置が所狭しとびっしり並び、間を縫うように走る配線類とともに、それぞれを操作するコンソールが無数に並んでいます。薄暗い機内に小さなモニタや計器類が光っている様子は、なんというか男のロマンを誘うというか…。改めて「自分たちは凄いものをつくっているんだな」と感じる瞬間ですね。

もちろん、自社装置の評価のために乗り込んでいますので、そんなことばかり言っていられません。想定した性能が出ないことや、想定外の不具合が出ることもあり、機上ではワクワクと緊張が表裏一体の気持ちです。試験がうまくいけば気持ちよく帰ることができますが、うまくいかなければ「どうしよう」と帰り道ずっと頭を悩ませることになりますから。 その他、整備機器の開発も担うことから、試験以外でも自衛隊員の方々と接する機会が多くあります。日頃から使用される方の顔が見えることも「できる限りメンテナンス性が高いものをつくりたい」という思いにつながっていると思います。

今後はさらに経験を重ね、ハードウェアなど特定の分野のみに閉じず、複雑なシステム全体を俯瞰できる力を身につけていきたいです。そうなることで顧客のニーズを先回りして、より良い製品へのバージョンアップを主体的に提案・牽引する役割を担うようになっていきたい。それが今の私の目標です。